力の抜き加減?
俺は手書きの文字があまりうまくない。いや、へたくそだと言っていいだろう。
ふと思い出した、20年以上前のこと。
そう、俺がまだ学生だった頃、俺の所属していたサークルでOBへ学祭への招待はがきの宛名書きを手伝うよう頼まれた。
その頼んだ奴が俺の字を見て一言。
「お前、字汚ねーな。もっと丁寧に書けよ」
俺はこれ以上ないくらいに丁寧に書いていたつもりだったので、こう言い返した。
「丁寧に書いてるよ」
「それ以上綺麗に書けねーのかよ」
「書けねーよ」
そんなやりとりをした挙げ句の果てに、そいつはこう抜かしやがった。
「じゃあお前もうやらなくていいよ!」
頭に来たので俺も言い返した。
「やらねーよ!他の奴に頼め!」
現在、俺は仕事で封書の宛名書きをすることがある。ただ、あれから20年以上経つというのに、未だに字は綺麗になっていないようである。
他の社員の達筆な字と比べると、どうしても俺の字が下手に見えてしまうのだ。
ペン習字でも習おうか・・・と考えたこともあった。
しかし、それは根本的な解決ではないことに気がついた。
字を書くときに、余計な力が入りすぎているのではなかろうか?
更に言えば、俺のこれまでの生き方は、全て余計な力が入っていたのではあるまいか?
他人に認められたい。 なめられたくない。・・・・そんな事ばかり考えてきた。
だからどうしても肩に力が入りすぎ、その結果へたばってしまった。
今の職場の上司がことあるごとに「もっとゆっくりでいいんだぞ」と助言してくれるのも、実はそんな俺のやり方を知った上でのことであろう。
それは頭では分かっているのだけど・・・・
たかが字一つで、と思われるかもしれない。しかし、一つの事からあれこれと良からぬ事が頭に浮かんでしまうのが「うつ」の症状の一つだ・・・とある方から聞いたことがある。
いい意味で力の抜き加減が分かれば、うつも寛解の方向に向かうのかもしれないが。
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